大腸がん

大腸がん

大腸がんとは

大腸がんとは

大腸がんは、大腸(結腸・直腸)の粘膜から発生する悪性腫瘍です。近年、日本では患者数が増加しており、現在では男女合わせて最も多く診断されるがんの一つとなっています。女性のがん死亡原因では第1位、男性では第2位である重要な疾患です。(国立がんセンターがん情報サービス 2021年の罹患データ(診断数)および2022年〜2024年のがん死亡統計。https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

しかし、大腸がんには他のがんとは異なる大きな特徴があります。

「予防できる可能性のあるがん」であることです。

多くの大腸がんは、「大腸ポリープ(腺腫)」と呼ばれる良性の病変が数年から数十年かけて徐々にがん化すると考えられています。そのため、大腸カメラ検査でポリープの段階で発見し切除することで、将来の大腸がん予防につながる可能性があります。

また、早期に発見された大腸がんは高い確率で治癒が期待できます。一方で、進行するまで自覚症状が現れにくいため、症状がないうちに検査を受けることが最も重要です。

神戸市中央区・三宮のとよだ内科・内視鏡クリニックでは、

「大腸がんで悲しむ方を一人でも減らしたい」
「大腸がん死ゼロを目指す」

という理念のもと、大腸カメラ検査による早期発見・早期治療・予防に力を注いでいます。

大腸がんの症状

大腸がんは、早期の段階ではほとんど症状がありません。

「便潜血検査が陽性になった」
「症状はないけれど年齢的に心配」

という方の中から、早期の大腸がんや前がん病変であるポリープが見つかることは決して珍しくありません。

一方、がんが進行すると、次のような症状が現れることがあります。

このような症状はありませんか?

  • 血便、便に血が混じる
  • 排便時に出血する
  • 便潜血検査で陽性を指摘された
  • 便秘や下痢が続く
  • 排便習慣が以前と変わった
  • 便が細くなった
  • 残便感が続く
  • お腹の張りや腹痛がある
  • 原因不明の貧血を指摘された
  • 食事制限をしていないのに体重が減ってきた
  • ご家族に大腸がんの方がいる

これらの症状がある場合は、大腸がんだけでなく、大腸ポリープや炎症性腸疾患などが隠れている可能性があります。早めの受診をおすすめします。

大腸がんの原因とリスク要因

大腸がんは、さまざまな要因が重なって発症すると考えられています。

生活習慣

以下の生活習慣は、大腸がんのリスクを高めることが知られています。

  • 赤身肉・加工肉の過剰摂取
  • 肥満(高脂肪・高カロリーの食事)
  • 運動不足
  • 喫煙
  • 過度の飲酒

適度な運動習慣やバランスの良い食生活は、大腸がん予防につながる可能性があります。

年齢

大腸がんのリスクは40歳頃から徐々に上昇し、50歳以降でさらに高くなります。そのため、日本の大腸がん検診は40歳以上を対象として行われています。

一方で、近年では50歳未満で発症する「若年発症大腸癌(Early-onset colorectal cancer)」が世界的に増加傾向にあることが報告されています。若年者では「若いから大丈夫」と考えて受診が遅れやすく、診断時には進行しているケースも少なくありません。

特に、

  • 血便がある
  • 便通異常が続いている
  • 原因不明の貧血や体重減少がある
  • ご家族に大腸がんの方がいる
  • 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある

といった場合は、年齢にかかわらず一度ご相談ください。

※当院における若年者の腫瘍性ポリープの現状

当院でも、40歳未満の方の大腸カメラ検査で、将来的に大腸がんへ進展する可能性のある腫瘍性ポリープ(腺腫)が見つかることは決して珍しくありません。
実際に、2025年の開業1年間で、20~30代の患者様においても腫瘍性ポリープの切除を約3人に1人の割合で行っており、若年だから安心とは言えない時代になっています。

もちろん、若年者全員に大腸カメラ検査が必要というわけではありません。しかし、症状がある方や、ご家族に大腸がんの方がおられる場合には、年齢だけで判断せず、適切なタイミングで検査を受けることが重要です。

また、若年で複数のポリープを認める場合や、ご家族内に若年発症の大腸がんが多い場合には、遺伝性腫瘍の可能性も考慮する必要があります。当院院長は、神戸大学病院腫瘍・血液内科、遺伝子診療部において10年以上にわたり遺伝性腫瘍診療・がんゲノム医療に携わってきました。ご心配な方はお気軽にご相談ください。

家族歴と遺伝性大腸がん

ご家族に大腸がんの方がおられる場合、大腸がんのリスクは高くなることが知られています。

特に、

  • リンチ症候群
  • 家族性大腸腺腫症(FAP)

などの遺伝性腫瘍症候群では、若年で大腸がんを発症することがあります。

当院院長は、神戸大学病院腫瘍・血液内科、遺伝子診療部において臨床遺伝専門医・遺伝性腫瘍専門医として10年以上にわたり、遺伝性腫瘍診療やがんゲノム医療に携わってきました。

「親や兄弟が若くして大腸がんになった」
「家系内に複数のがん患者がいる」

など、ご心配なことがあればお気軽にご相談ください。

大腸がんの検査

大腸がんを早期に発見するために最も精度の高い検査は、大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)です。

便潜血検査は有用なスクリーニング検査ですが、

  • 出血していない早期がん
  • 平坦型の病変
  • 一部のポリープ

は見逃されることがあります。

当院では、

  • 消化器内視鏡専門医による丁寧な観察
  • AI診断支援システムを活用した病変検出・専門医とのダブルチェック
  • BLI・LCIなどの画像強調観察による微小な病変の検出
  • 鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査
  • 炭酸ガス送気による検査後の負担軽減

を組み合わせ、見落としの少ない精度の高い検査を目指しています。

また、検査中に大腸ポリープを認めた場合には、その場での日帰り切除にも対応しており、大腸がんの予防につなげています。

大腸カメラ検査をおすすめする方

  • 40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方
  • 便潜血検査で陽性を指摘された方
  • 血便や便通異常がある方
  • 大腸ポリープを切除したことがある方
  • ご家族に大腸がんの方がおられる方

大腸がんの治療

治療は、病変の深さや転移の有無など、進行度(ステージ)によって決定されます。

早期大腸がん

粘膜内や浅い層にとどまる早期大腸がんでは、内視鏡治療のみで根治できる場合があります。
身体への負担が少なく、入院期間も短くてすむ可能性があります。

進行大腸がん

がんが深部まで進展している場合や、リンパ節転移が疑われる場合には、

  • 外科手術
  • 抗がん剤治療
  • 分子標的治療
  • 免疫チェックポイント阻害薬
  • 放射線治療(直腸がん)

などを組み合わせた治療が必要になります。

当院で大腸がんが発見された際には、神戸大学医学部附属病院、神戸市立医療センター中央市民病院、薫風会佐野病院をはじめとした高度医療機関と緊密に連携し、迅速に専門治療へつなげています。

「見つけて終わり」ではなく、診断後も病状に応じて責任をもってサポートいたします。

大腸がんの予防

大腸がん予防で最も重要なのは、「症状が出る前に検査を受けること」です。

予防の柱は次の3つです。

① 定期的な大腸カメラ検査

大腸ポリープを切除することで、大腸がんの発生そのものを予防できる可能性があります。

② 適度な運動習慣

ウォーキングなどの適度な有酸素運動は、大腸がんのリスク低下に関連すると報告されています。特別な運動を行う必要はなく、日常生活の中で継続的に体を動かす習慣を持つことが大切です。

③ バランスの良い食生活

  • 加工肉・過度な赤身肉を控える
  • 食物繊維を積極的に摂る
  • 適正体重を維持する(高脂肪食や高カロリー食を控える)
  • 禁煙・節酒を心掛ける

ことが大切です。

大腸がんは、早期発見によって治癒が期待でき、さらにポリープの段階で発見できれば予防も可能ながんです。

「症状がないから大丈夫」ではなく、「症状がない今だからこそ受ける検査」が、将来の安心につながります。

神戸市中央区・三宮のとよだ内科・内視鏡クリニックでは、苦痛の少ない質の高い大腸カメラ検査を通じて、地域の皆さまの大腸がん予防に貢献してまいります。

まずはお気軽にご相談ください。