慢性的な下痢・便秘について

「便秘は昔からだから」「ストレスが原因だと思う」「お腹が弱い体質だから仕方ない」
このように、下痢や便秘を”いつものこと”として我慢していませんか?
下痢や便秘は非常によくみられる症状ですが、症状が長く続く場合には、単なる体質やストレスだけではなく、大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患などの病気が隠れていることがあります。
特に、
- 数週間以上症状が続いている
- 最近になって便通のパターンが変わった
- 下痢と便秘を繰り返している
- 血便や腹痛を伴う
といった場合には、一度原因を詳しく調べることが大切です。
神戸市中央区・三宮のとよだ内科・内視鏡クリニックでは、慢性的な下痢や便秘の原因を丁寧に評価し、必要に応じて大腸カメラ検査を行いながら、一人ひとりに適した治療をご提案しています。
このような症状はありませんか?
以下のような症状がある方は、一度ご相談ください。
- 便秘が数週間以上続いている
- 下痢が長引いて改善しない
- 下痢と便秘を繰り返している
- 排便後もすっきりしない(残便感がある)
- 便の形や硬さが以前と変わった
- お腹の張りや腹痛を伴う
- 血便や粘液便がみられる
- 最近になって便通のリズムが変化した
- 市販薬を使用しても改善しない
- 家族に大腸がんの方がいる
下痢・便秘の原因
慢性的な下痢や便秘の原因は、大きくわけて以下の2つに分類されます。
- 腸そのものに異常がある場合(器質的疾患)
- 腸の働きに問題がある場合(機能性疾患)
大腸に病変がある場合(器質的な原因)
大腸に病変があると、便の通過や腸の働きに影響を与え、便秘や下痢の原因となります。
代表的な病気には、
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 感染性腸炎
- 虚血性腸炎
などがあります。
特に大腸がんやポリープが腸の内腔を狭めると、「便秘と下痢を繰り返す」「便が細くなる」「残便感が続く」といった症状がみられることがあります。
また、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患では、腸の粘膜に炎症が起きることで下痢が続くことがあります。感染性腸炎(細菌やウイルスによる腸炎)でも、急な下痢が起こります。
腸の働きに問題がある場合(機能的な原因)
検査で明らかな異常が見つからなくても、腸の動きや知覚の変化によって症状が起こることがあります。
代表的なのが、過敏性腸症候群(IBS)です。
IBSでは、
- 下痢型
- 便秘型
- 混合型(下痢と便秘を繰り返す)
- 分類不能型
に分けられ、ストレスや生活リズムの乱れ、腸内環境の変化などが関与すると考えられています。
また、
- 鎮痛薬
- 抗うつ薬
- 降圧薬
- 糖尿病治療薬
- 抗生物質
- 鉄剤
など、一部の薬剤が便秘や下痢の原因となることもあります。
腸そのものに病変がないにもかかわらず、下痢や便秘が続く場合があります。代表的なのが過敏性腸症候群(IBS)で、ストレスや自律神経の乱れによって腸の動きに異常が生じます。また、服用中の薬(鎮痛薬、降圧薬など)の副作用で便秘が起きるケースもあります。
「過敏性腸症候群だと思っていた」が実は別の病気のことも
「昔からお腹が弱いからIBSだと思っていた」
実際にこのように受診される方は少なくありません。
しかし、これまで一度も大腸カメラ検査を受けたことがない場合には、大腸がんや炎症性腸疾患などが隠れている可能性も否定できません。
特に、
- 40歳以上で初めて症状が出現した
- 血便を伴う
- 体重減少がある
- 貧血を指摘された
- 夜間にも下痢で目が覚める
場合には、原因を明らかにするために大腸カメラ検査をおすすめしています。
「いつもの便秘・下痢だから」と自己判断せず、一度しっかり確認することが大切です。
下痢・便秘で考えられる病気
大腸がん
大腸がんでは、
- 便秘
- 下痢
- 便秘と下痢の繰り返し
- 便が細くなる
- 血便
など、便通の変化がみられることがあります。
特に「最近便通が変わった」という場合には注意が必要です。
大腸ポリープ
大きくなったポリープは、便の通過に影響を与えることがあります。
大腸カメラ検査で発見できれば、その場で日帰り切除が可能であり、大腸がんの予防にもつながります。
過敏性腸症候群(IBS)
腹痛や腹部不快感に加えて、便秘や下痢を繰り返す病気です。
ただし、IBSと診断するためには、大腸がんや炎症性腸疾患などの器質的疾患がないことを確認することが重要です。
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気です。
血便を伴う下痢が代表的ですが、便秘や腹痛、下痢として症状が現れることもあります。
診断には、大腸カメラ検査で粘膜の状態を直接確認することが欠かせません。
感染性腸炎
細菌やウイルス感染によって起こる腸炎です。
急な下痢や腹痛、発熱を伴うことが多く、症状が長引く場合や血便が見られる場合には精密検査が必要になることがあります。
下痢・便秘の検査
慢性的な下痢や便秘では、まず「重大な病気が隠れていないか」を確認することが大切です。
当院では、
- 問診
- 血液検査
- 便検査
- 必要に応じた大腸カメラ検査
を組み合わせて原因を調べます。
大腸カメラ検査では、大腸粘膜を直接観察できるため、大腸がん・大腸ポリープ・潰瘍性大腸炎などの診断に非常に有用です。
当院では、消化器内視鏡専門医がすべての検査を担当し、AI支援内視鏡システムを活用しながら、小さな病変の見落とし防止にも努めています。
また、鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査にも対応しており、「以前の検査がつらかった」という方にも安心して受けていただける環境を整えています。
検査中に大腸ポリープが見つかった場合には、その場で日帰り切除も可能です。
下痢・便秘の治療
治療は原因によって異なります。
器質的疾患が見つかった場合
- 大腸ポリープ:内視鏡的切除
- 大腸がん:専門医療機関へ速やかに紹介
- 炎症性腸疾患:薬物療法・専門治療
を行います。
過敏性腸症候群(IBS)など機能性疾患の場合
- 食事内容の見直し
- 規則正しい生活習慣
- ストレスマネジメント
- 整腸剤や便通改善薬などの薬物療法
を組み合わせ、症状の改善を目指します。
下痢や便秘は命に関わらない症状と思われがちですが、日常生活の質(QOL)を大きく低下させることがあります。
そして、その背景に治療が必要な病気が隠れていることも少なくありません。
「年齢のせい」「体質だから」と諦めず、気になる症状が続く場合は、お気軽にご相談ください。
「過敏性腸症候群だと思っていたら、大腸ポリープが見つかった」
外来では、このようなケースを実際に経験します。だからこそ当院では、症状を単なる体質やストレスと決めつけず、必要に応じて大腸カメラ検査を行い、原因を明らかにしたうえで最適な治療をご提案しています。