芸能人や著名人が大腸がんを公表したというニュースを目にすると、
「まだ若いのに……」
「元気そうに見えていたのに……」
「まさか、あの人が……」
そんな驚きを感じる方も多いのではないでしょうか。
特に、普段テレビやインターネットで活躍している方の大腸がんのニュースは、「がんは決して他人事ではない」と改めて考えるきっかけになることがあります。
ただ、ニュースを見て一時的に不安になるだけではなく、そこからもう一歩進んで、
「では、自分はどうだろう?」
と考えていただきたいと思っています。
大腸がんは、年齢や性別を問わず誰にでも起こり得る身近ながんです。
そして、大腸がんには、「がんになる前の段階で発見し、治療することで、将来の大腸がんを減らす」ことが期待できるという大きな特徴があります。
だからこそ私は、大腸カメラは単に「がんを見つけるための検査」ではなく、大腸がんを予防するための検査でもあると考えています。
「症状がないから大丈夫」とは限りません
大腸がんについて相談を受けると、
「特に症状はありません」
「便通もいつも通りです」
「血便もありません」
という方は少なくありません。
しかし、ここで知っておいていただきたいことがあります。
大腸ポリープや早期の大腸がんは、症状がないまま存在していることがあります。
血便や腹痛、便通の変化などが出てから検査を受けることも大切ですが、症状が出るのを待っていては、早期発見の機会を逃してしまう可能性があります。
便潜血検査をきっかけに大腸カメラを受けて、ポリープや大腸がんが見つかる方もいます。
一方で、便潜血検査が陰性であっても、大腸に病変がないことを完全に保証するものではありません。
だからこそ、
「症状が出たら検査する」だけではなく、「症状がないうちに一度、大腸の状態を確認しておく」
という考え方も大切なのです。
大腸カメラの価値は「見つける」だけではありません
大腸カメラと聞くと、
「大腸がんを見つけるための検査」
というイメージを持つ方が多いと思います。
もちろん、大腸がんを早期に発見することは大切です。
しかし、大腸カメラにはもう一つ重要な役割があります。
それが、
「大腸がんになる前の病変を見つけること」
です。
大腸がんの一部は、腺腫などの前がん病変が時間をかけて変化する過程を経て発生すると考えられています。
そのため、大腸カメラでポリープを発見し、必要に応じて切除することは、将来の大腸がんを減らすことにつながります。
つまり、
「がんを見つける」
だけではなく、
「がんになる前に見つける」
ことができる。
ここに、大腸カメラならではの大きな意味があります。
「元気だからこそ、一度調べておく」という選択
大腸がんのニュースを見たとき、
「自分はまだ若いから大丈夫」
「今は元気だから必要ない」
「仕事が忙しいから、また今度」
と考えるのは自然なことです。
実際、健康な方ほど医療機関を受診するきっかけがありません。
しかし、裏を返せば、元気な今だからこそ、一度自分の大腸を確認しておくという考え方もできます。
特に40歳を過ぎると、大腸がんや大腸ポリープについて意識していただきたい年代になります。
また、
- 健康診断や便潜血検査で陽性になった
- ご家族に大腸がんになった方がいる
- これまで一度も大腸カメラを受けたことがない
- 血便や便通の変化など、気になる症状がある
という方は、一度専門医に相談してみることをおすすめします。
便潜血検査で陽性になったら、「様子を見る」ではなく大腸カメラを
特にお伝えしたいのが、便潜血検査で陽性になった場合です。
「1回だけ陽性だった」
「痔があるから、そのせいだと思う」
「特に症状がないから大丈夫だろう」
と、そのままにしてしまう方がいらっしゃいます。
しかし、便潜血検査で陽性になった場合には、大腸ポリープや大腸がんなどが隠れている可能性があります。
便潜血陽性=大腸がん、というわけではありません。
だからこそ、楽観も悲観もせず、必要な精密検査を受けることが大切です。
便潜血陽性を「病気が見つかった」と考えるのではなく、
「大腸の状態を確認するきっかけをもらった」
と考えていただいてもよいのではないでしょうか。
一人の著名人のニュースを、自分の健康を考えるきっかけに
芸能人や著名人の病気のニュースは、どうしても大きく報道されます。
けれども、本当に大切なのは、
「あの人も大腸がんになった」
と驚いて終わることではありません。
そのニュースを見たときに、
「自分は最後に大腸の検査を受けたのはいつだろう?」
と、自分自身の健康に目を向けてみることです。
大腸がんは、早期に発見できれば治療の選択肢が広がります。
さらに、大腸ポリープの段階で発見・切除することで、将来の大腸がんを減らせる可能性があります。
だからこそ私は、
「症状がないから受けない」のではなく、「症状がない今だからこそ受けておく」
という選択肢を、多くの方に知っていただきたいと思っています。
大腸がん死ゼロを目指して
私は、内視鏡専門医として大腸カメラを行う中で、これまで多くの大腸ポリープや大腸がんを診てきました。
その中には、
「まさか自分にポリープがあるとは思わなかった」
「症状がなかったので、検査を受けるつもりはなかった」
という方も少なくありません。
一方で、
「検査を受けておいてよかった」
とおっしゃってくださる方もいます。
大腸がんは、すべてを防げる病気ではありません。
それでも、検査によって減らせる大腸がんがあることは、もっと多くの方に知っていただきたいと思っています。
「大腸がん死ゼロ」という目標は、決して一人の医師だけで実現できるものではありません。
一人ひとりが検査を受けること。
ポリープを見つけたら適切に治療すること。
必要な方が適切なタイミングで精密検査を受けること。
そうした一つひとつの積み重ねが、大腸がんで悲しむ方を減らすことにつながると考えています。
神戸・三宮で大腸カメラをお考えの方へ
とよだ内科・内視鏡クリニックでは、「大腸がんで悲しむ方を一人でも減らす」ことを目標に、苦痛の少なさと診断の質の両立を大切にした大腸カメラ検査を行っています。
「便潜血検査が陽性だったけれど、まだ検査を受けていない」
「家族に大腸がんの人がいて、自分も一度調べておきたい」
「症状はないけれど、そろそろ大腸カメラを受けたほうがよいのか迷っている」
そのような場合も、まずはお気軽にご相談ください。
検査を受けるかどうか迷っている方にとって、当院が「大腸カメラについて相談できる場所」になれればと思っています。
Best Doctors in Japanに選出され続ける内視鏡専門医として、質の高い大腸カメラ検査を通じ、「大腸がん死ゼロ」の実現を目指しています。
芸能人や著名人の大腸がんのニュースを見たことをきっかけに、
「自分は大丈夫だろうか?」
と少しでも思われたなら、それはご自身の健康を見つめ直す良いタイミングかもしれません。
10年後、20年後も健康で過ごすために。
そして、ご自身だけでなく、大切なご家族の未来のために。
ぜひ一度、ご自身の大腸について考えてみてください。
記事監修

- 日本消化器内視鏡学会 専門医 (https://www.jges.net/)
- 日本消化器病学会 専門医 (https://www.jsge.or.jp/)
- 日本内科学会 認定内科医 (https://www.naika.or.jp/)
- The Best Doctors in Japan 2024-2025(消化器内科)
- The Best Doctors in Japan 2026-2027(消化器内科)
- MBTI®認定ユーザー
とよだ内科・内視鏡クリニック 院長
豊田 昌徳(とよだ まさのり)
